マーガレット14号に掲載の僕に花のメランコリー第60話のネタバレと感想です。
第9巻に収録されています。
前回は2人で弓弦の田舎に出向き、お墓参りをしたところまでが描かれていました。
いよいよ以前の弓弦の家に向かいます!
夏の田園風景、という表現がぴったりの風景の中を歩く弓弦の足元から始まるこの回は、花が弓弦の住んでいた家に行きたいとリクエストしたことから始まります。
ここからはネタバレになります。ご注意ください。
59話のあらすじは、こちら。
花は、熱心に田舎ならではの虫の写真を弟の光くんのために撮っていて、なかなか先へ進めません。
カブトムシやクワガタもできれば撮りたいらしい花に、弓弦は「カエルならそこらじゅうにいるけど」とカエル嫌いの花に平然と意地悪を言い、花が悲鳴を上げて飛び上がります。
あぜ道を歩くにはふたりの小さな頃の思い出がたくさんあるようです。
弓弦はいろいろな花との思い出を語ります。
花は恥ずかしさで真っ赤になりながら「もっとかわいいエピソードにしてください」と頼みます。
男子視点の子どもの頃の思い出って、おもらしネタとかになっちゃったりしますよねwww
いつもどうしてそんなことを覚えているんだこの男は…といとこや幼馴染と話すと思うことが私は多いです(笑)。
恥ずかしさが頂点に達した花が抗議するべく弓弦の服を引っ張り、花は見事にバランスを崩してしまいます。
しかしそこは弓弦がそつなく抱きとめててくれて、「もう落とさねぇよ」と言います。
このあたりのシーンでもうドキドキする以外に読者に何ができるでしょうか。
たどりついた弓弦のかつての住まいは、花には変わらない様子に映ったようです。
「…変わらないですね…」
花の言葉に、弓弦はむしろ自分でもそう思って驚いたような顔をして近付いていきます。
花はかつて聞いた弓弦が親戚中をたらいまわしにされていたエピソードとともにその頃の弓弦の様子を想像します。
弓弦はいつもお墓を掃除して、今日と同じ道を辿って最後にあの階段を上ってきたことを語ります。
「なつかしいですか?」
花が聞くと、弓弦は玄関のドアに手を当てたまま
「いや」
家の内装も全部覚えているのに扉がしまり誰もいないことを感じ、もうここは自分の居場所ではないと思ったというのです。
「ここで過ごした時間より東京にいる時間の方がもう長いしな」
と言う弓弦。
花はあえて「父親に引き取られてからですよね」と聞きます。
弓弦は、とつとつと自分の父親について語り始め、その『父親』には家族があって、息子がいることを話します。
花は先日偶然会って話を聞いてしまったことを告白して、
「弓弦くんそういう事勝手にされるの嫌いなのに」と謝ります。
弓弦は、先に兄と花が知り合いになっていたことをややこしくなってしまったように感じて言えなかったと言い、他に何を聞いたのか花に問いました。
未来先輩と弓弦は子どもの頃は仲が良かったことや弓弦と義母との関係、弓弦の転校の理由を聞いたことを正直に話します。
弓弦はそんな自分を「スゲーバカだろ俺」と。
1年前に再会した時にも荒れ果てた自分の姿を見せて花を傷つけたことを詫びながら、あるものを花に手渡します。
それは、花がつけていたストラップにいつもついていたてんとうむしとセットのよつばのチャームでした。
驚きに目を見張る花に、弓弦は小さな頃に自分の母が言った「てんとうむしは 幸運の象徴」という言葉を告げます。
どんなに悔やんでも過去は変えられない。
忘れたり開き直ったりするのではないやり方で受け止めて、どう生きていくかが大事。
そう決意した弓弦。
「今日はこれを話そうと思ってたんだ」
弓弦は花の笑顔を守るためにできることを探していく決意を新たにするのでした。
僕に花のメランコリー第9巻ー60話の感想
この回は、ついに弓弦の口から自分のこれまでが語られて、それを以前のように投げやりになってしまうのではなく、花と生きていくために受け止めて昇華してゆこうという決意が語られました。
1巻から読んでいるとものすごい変化です…!泣ける…!
さて、次はいよいよお泊りのエピソードが始まります。
何回も言ってしまいますがドキドキしますね!