ふわふわゆれて、はらはらおちてのネタバレと感想!美加×奏多の真実の愛

プチコミックで大人気の作家二人によるコラボ作品集です。

作画は北川みゆき先生、原案を一井かずみ先生。

 

北川先生のエロテッィクな描写に、一井先生の繊細な恋愛感情がおりなす、絶対に読むべきコミックです!

短めのエピソードが4つ収められていますが、伏線だらけでどこも見逃せない1冊となっています。

 

この続きはネタバレになります。ご注意ください。

ふわふわゆれて、はらはらおちて【美加×奏多】のネタバレ


引用元: ふわふわゆれて、はらはらおちてより

「あの桜は咲くだろうか―」

そんなことを考えるバスローブ姿の若槻美加。

そんな美加に高橋奏多が「考え事?」と聞きます。

 

ここはホテルの一室、二人はとある事情・・・・・から一夜をともにすることに。

 

奏多は「桜なんて咲いてないと分かんないよ」と美加のバスローブをほどく奏多。

 

そこには美加の美しい裸体が現れ、奏多は「綺麗」と賞賛。

「本当のお嬢様は肌に傷がないって聞いたことがある」

所作すべてに神経が行き届いているから傷も痣もできないのだと。

 

美加は、最中もずっと会社の受付にある桜の枝のことを考えています。

「もっと待ってあげてから切れば咲くこともできるのにどうして待ってあげなかったのか」と。

 

そうしていると、奏多から「そんなに力んだら入らないよ」と言われ、

「やっぱり婚約者以外の男とするのは怖い?」と聞かれます。

 

続けて、という美加。

しかしかなりの苦しそうな様子に、奏多が先に達すると、それを見た美加は”早く終わって”と願っていたにも関わらず目が釘付けになります。

 

そこには陰部から出血している美加。美加にとって初めての性行為だったのです。

 

驚く奏多、美加は淡々と

「周囲に決められて結婚することを不幸とは思っていません。ただ、“初めて”をその相手とするのは嫌だったんです。利用してごめんなさい」

と話ます。

 

美加の婚約者は、奏多の上司で梧桐という、大企業の次期社長。

今は美加の父親の会社で仕事をしていますが、いずれ若槻グループとの提携を見越しての政略結婚が美加を待っているのです。

 

その前に、社会勉強として父親の会社に受付嬢として何カ月か働くことになった美加に一目ぼれしたのが奏多だったのでした。

 

実は梧桐には他に恋人がおり、どうやら夜の飲食店を経営しているよう。

その3号店がオープンするから何か贈っておけと梧桐に頼まれた奏多、

「若槻グループと結婚するんなら恋人とは別れるんですか?」

と梧桐に何気なく聞きます。

 

梧桐はこともなげに「若槻とはビジネスだ」と言い、美加を思って「でもっ…」と返す奏多に梧桐は「彼女たちも承知している」と言います。

 

嫉妬なのか

羨望なのか

蔑みなのか

誰に対してなのかも分からないまま、奏多は美加に「オレとあそびませんか?」と声をかけたのです。

 

 

美加は、初めての夜から少したってもまだ下腹部が痛み、時折奏多の顔を思い出しては頬を赤らめています。

気になっていた桜の活けられた花器を空調が直接当たらない場所に移動させようとしていると、奏多が助けてくれます。

 

美加は、”私と寝たのに平然と話す。遊びだとそんなものなのかな”と思いながら奏多の横顔を見ます。

 

この桜が咲くのかどうかを賭けようと言う奏多。

無理だと言う美加。

ですが、「咲いたら互いの秘密を一個ずつ話す」というあっさりとした条件をのむことにしました。

 

奏多は、美加に自分で男に慣れてみないかと提案します。

「本当は梧桐さんとの政略結婚にムカッ腹たててるんでしょ?」と。

 

自分が最初に誘われた時にも奏多が軽い口調の裏腹で語尾が震えていたのを思い出し、奏多の誘いに乗ることにします。

 

優しく優しく美加を抱く奏多。

それに美加はどんどん奏多のことが好きになってゆく自分を感じます。

 

梧桐と結婚する、そのために奏多と寝たはずなのに会いたいと気持ちがはやるようになってゆくのです。

 

一方、梧桐は奏多の身辺調査を行い、ついに事実を突き止めます。

美加に「あまり手近で遊ぶのは感心しません。お慎みを」と警告します。

 

翌朝、奏多がいつものように空調から花器をずらしていると、他の受付嬢から文句を言われるとともに、美加が電話一本で辞めたことを知らされます。

梧桐にバレたのだと気付いた奏多、美加から今日の午後に会えないかと電話が・・・

 

あわてて駆け付けた奏多に美加は、「もうお勤めしたくなくなったの」とだけ言います。

「桜は咲かなかったので、賭けは私の勝ち」とほほ笑み、「もう会うこともないから秘密を教えて」と言います。

 

奏多は、泣きながら

「一目ぼれでした。だから…オレの諦めのつくくらい幸せに…」

 

美加は、そんな奏多の様子に胸がいっぱいになりながらキスをして去りました。

 

次に美加に会えるのは結婚披露宴のはず。

しかし、その前日に彼女は忽然と姿を消したのです。

 

奏多のもとに、美加から

「恋という感情を私はあなたでようやく知りました。大事に持っていきていきます」

と手紙が届きます。

 

梧桐はほどなくして若槻グループを退社して、自分の会社の社長に就任。

それは高額な慰謝料を手に若槻グループを去ったと言います。

 

 

奏多は、美加を探し続けています。

ある造園業の現場にたどりついた奏多。

土だらけの傷だらけになりながら、沢山の人に迷惑をかけたからと一生懸命働く美加を見つけました。

 

「もっと早く来たかった。遅くなってごめん。きみがひとりでは泣けないことをオレは一番知っているのに!」

堰を切ったように涙を流す美加を抱きしめる奏多。

 

いろんな重責から自由になりつつあって、素直になった美加は「奏多 好き」と言います。

「僕が見つけたきみという小さな花 僕が守る」と。

ふわふわゆれて、はらはらおちて【美加×奏多】の感想

しつこいようですが、本当に一井先生にしか作れない物語!と感動の極み。

 

一井先生ご自身も巻中コラムの中で書いてらっしゃいますが、

「北川先生の絵で一番見てみたかった男の人が達する瞬間を最高に素敵に魅せてくださってもう、生きててよかった…!」

というくらい、エロティックな場面は多くても、本当に温かい物語でした。

 

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