鬼滅の刃21巻のネタバレ
兄
死闘の末、黒死牟の体は崩れていきましたがそれでも攻撃を止めようとしない風柱・実弥。
慌てて岩柱・悲鳴嶼が制止に入り、実弥は糸が切れたようにがくりと動かなくなりました。
気絶してもなお戦おうとした実弥の精神力に驚く悲鳴嶼。
一方、既に霞柱・無一郎は事切れており、対する玄弥は人ならばとうに死んでいるであろう傷を負いながらも鬼を喰らった影響かまだ辛うじて生きています。
死に際でも無一郎を気に掛ける玄弥、しかし大量に出血した影響で鬼の効力もほとんど抜けておりもう長くはありません。
今の状態ならば稀血の影響も無いだろうと玄弥の傍に実弥を置いてやる悲鳴嶼。
玄弥は、兄が生きていることを確認し心から安堵しました。
無一郎の元へ行った悲鳴嶼は、彼の瞼を下ろしながら尊敬と感謝の言葉を口にして、必ず無惨を倒して其方に向かう。安心して眠れと誓います。
あの世に向かった無一郎の魂は兄・有一郎と再会していました。
険しい顔つき涙を流しながら、帰れと弟に言い放つ有一郎。
逃げれば良かったんだ。
無駄死にだ。
こんなんじゃお前が何の為に生まれてきたのか分からない、と言う自分よりも背丈の小さい兄に、無一郎もまた泣き叫びます。
何の為に生まれてきたかなんて自分で分かっているという無一郎。
僕は幸せになる為に生まれてきたんだ。
無一郎
家族で暮らしていた時。
一人になって苦しいことや辛いこともたくさんあったけど、仲間が出来てまた笑顔になれた無一郎。
無一郎の人生には、幸せだと思う瞬間が数えきれないほどありました。
仲間のために命を懸けたこと、後悔なんてしない。
無駄死になんて言わないでと涙ぐむ無一郎に有一郎も謝ります。
抱きしめあって泣く二人の周りには、はらはらとイチョウが舞い落ちていました。
一方、目を覚ました実弥は、目の前で体が崩れ死にかけている弟の姿に半狂乱になります。
虚ろに兄を呼ぶ玄弥に、大丈夫だ何とかしてやると必死に訴える実弥。
残り僅かな時間で、あの時責めてしまったこと、迷惑かけたことを謝り、そして守ってくれてありがとうと伝えます。
実弥が玄弥を守ろうとしてくれたように、玄弥も実弥を守りたかったと。
兄弟だから同じ気持ちなんだと言う玄弥。
体が崩れ行く中、辛い思いをたくさんした兄には幸せになってほしいと願います。
俺の…兄ちゃん…は…この世で…一番…優しい…人…だから…
玄弥の言葉に涙が止まらない実弥。
とうとう玄弥の体が崩れ去り、その場には残されたのは彼の服だけ。
玄弥の服を抱きしめる実弥の慟哭が響きます。
そんな実弥に、涙を流しながら悲鳴嶼は声をかけます。
無惨を倒すまでは終わりではない。
無惨
無一郎と玄弥の死はカラスを通じて炭治郎たちの耳にも入ってきました。
涙を流しながらもしっかりしろと自分に言い聞かせる炭治郎。
千寿郎からの手紙でヒノカミ神楽の型は13まであると判明していましたが、炭治郎が知っていたのは12まで。
彼は受け継ぐことが出来なかった者なのでした。
一方、輝利哉は無惨の復活を察知、慌てて周囲にいる鬼殺隊員を下がらせようとしますが間に合わず大量の隊員が無惨の手によって殺されていきます。
自分のためにわざわざ食糧を運んだことを誉めてやろうと嗤う無惨。
その手には顔だけになった珠世が握られていました。
珠世の薬も結局効かなかったなと無惨。
珠世は気丈に、お前は今日必ず地獄に墜ちると言い返します。
珠世の頭部を握りつぶす無惨。
それを察知したのか、他の隊員と行動していた愈史郎はその場で膝をつきその顔には激しい怒りが…。
無惨鬼殺隊員を殺戮していきます。
大量の隊員が死んでいったことに愕然とする輝利哉。
自分を強く責め呆然自失だった輝利哉でしたが、妹が激しくビンタ。
しっかりなさいませ親方様、早く次の指示を。
妹の咤で心を立て直す輝利哉、無惨の復活と柱は集結せよという命がカラスを通じて伝えられます。