月刊flowers3月号(1/28発売)の「初恋の世界」最新33話《河を渡る》を読んだのでネタバレと感想をまとめました。
閉店後のモリノカフェに単身現れた小鳥遊は薫を自分の店に誘うが、何を言っても自分に価値を見出せずにいる言い訳をこじらせる薫にキレてしまい、ついに実力行使に出る。
なおも素直にならない薫に痺れをきらし、彼女を無理やり担ぎあげて小鳥遊が向かった場所とは。
小鳥遊の過去と薫への想いがストレートに溢れる主役二人のラブストーリーが駆け上がる回となっています・・・!
続きはネタバレになります、ご注意ください。
初恋の世界 第33話 前回までのあらすじ
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チェーンカフェの店長・小松薫。
年下の元アルバイト・小鳥遊穣から熱烈な好意を寄せられるも、必死に小鳥遊の口説きに抗おうと反発する毎日。
そんな中、モリノカフェに店の様子を見に社長が訪れる。
いいにおいに連られて顔を出した2Fで、社長は小鳥遊の店のランチを堪能する。
実は小鳥遊はパリでは名の知れたスターシェフだった。
フレンチの名店のシェフを務めた腕をもちながら、こんな田舎で店をやるの理由を問われると、”薫がいるから”だと話した。
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初恋の世界「河を渡る」 第33話のネタバレ
ようやく経営が上向いてきたモリノカフェを勢いづけるべく、薫は製菓学校出の社員・鈴木に会社のスイーツメニューのレシピ考案の話を持ちかける。
しかし、鈴木は自分にはお菓子作りの才能はないからと自分に自信が持てない。
(才能、失敗、責任)負の感情が彼を動けなくしている。
その鈴木の様子を、なんとなく自分に重ねて見つめる薫。
そのやりとりの最中に閉店後のモリノカフェに、勝手にドアを開けて小鳥遊が入ってくると、一連のやりとりを聞いていたのか話しかけてきた。
「自分は変わる気ないくせに、他人には変われって言うんですね。」
痛いところを突かれ目を合わせられずにいる薫になおも小鳥遊は続ける。
「俺 自分の店オープンするとき鈴木さんを誘ったんですよ。でも、『僕は会社のレシピ通りに決まったものを作っているのが丁度いいんで』って。」
他人のことのようで自分に言われているみたいな内容に、きまずい表情の薫。
小鳥遊は反応のない薫に話しかけるのをやめず、
一度も自分の店に来ていないので食べに来てくださいよ、
と誘うと薫は評判もいいし、行かなくても美味しいのは想像つくわ。と返す。
「おいしいものって、心が開いちゃいますもんね」
薫のこわがっていることを、ずばっと言葉にする小鳥遊。
過去の恋愛のトラウマも独りよがりな考え方も、ずばずば言葉にして浴びせまくり最後には
「あなたがどんなクソ女でも俺は構わないって言ってるんですよ。」
逃げ場のない口説き文句に、
「———私のどこがいいのよ こんな欠陥女の!私が男ならこんな女選ばない!!」
薫が叫ぶと同時に、ぐううぅぅ、お腹の鳴る音。
小鳥遊はだまったまま席を立ち、薫を肩に担ぎあげると薫の抵抗を無視してどこかに向かって歩き出してしまう。
着いた先は、小鳥遊が野菜やハーブを育てている屋上菜園だった。
薫は一瞬あっけにとられるが、「座って」という小鳥遊のいつもと違う雰囲気に気圧されて席に着く。
目の前の菜園からみるみる食材が調達され、美味しそうな料理へと変わっていく。
「とりあえず食いましょう。話はそれから。うまいから食いたくないとか、そういう意味のわかんない話は聞きませんから。もうそういう話にはつきあえません」
「うまいものは素直に食ったらいいんですよ。わかりましたね?」
食事をしながら小鳥遊は、
10歳のときに両親をなくして親戚中をたらいまわしにされたこと、
喫茶店をやっている女性に拾われてパリで料理人の道についたこと、
料理をつくることに意味を見出せなくてひとり旅に出たこと。
など自分の身の上話を語る。
そして薫は、彼のフレンチを初めて食べた。
野菜は甘くてシャキシャキで、初めて食べる味、絶妙なフレーバー、もっちもちのパン。
「美味しい・・・」
素直な感想をこぼした薫は、お返しに下のカフェに降りて自分で入れたコーヒーを小鳥遊にふるまった。
小鳥遊は、自分たちは二人とも一人じゃ何かが足りない。
でも、自分の料理と薫の淹れる世界一美味しいコーヒーがあれば、食卓の上に幸せを生み出せるのにそれ以上何が必要か?と薫に問う。
「俺は探し当てたんです。長い旅の果てにあなたを」
幸せの食卓の上でつながる二人の手—。
一方、薫の友人の香織は、余命宣告を受けてもう先の長くない白浜が、自分の家族からも香織からも離れようとしていることを告白され動揺する。
そばについていてあげたい…
と思ってしまう自分に葛藤を抱えながら、白浜の家にお弁当を届けに行くと、家はもぬけの殻。
白浜が、一人で旅に出ようかと・・・
と呟いていたことが気にかかり駅まで車をとばすと、発車間際の電車に乗ろうとする白浜の姿が・・・!
思わず白浜を追いかけて、そのまま電車に飛び乗ってしまった香織・・・!
二人を乗せて電車が向かう先は・・?
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初恋の世界 第33話の感想
小鳥遊の熱量がアツい回でしたね!
そして料理ができる男の人っていうだけでもポイントが高いのに、オシャレ料理で美味しくて、しかも材料は家庭菜園って・・!
イケメンすぎます。
ようやく頑な薫の心に正面突破の兆しが見え始めました。
しかし、この絶妙な心の変化に対しこの33話に付けられた「河を渡る」って絶妙な言葉のチョイスだなーと改めて西炯子先生のセンスに脱帽です。
そしてそして香織の恋が急展開ですね!
支えてあげたいと思う男性に出逢ってしまったら、もう引き返せないところにきちゃってます・・・
電車も恋もどこに向かっているのか、はやく次号が読みたいです!